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夏と怪談3

 投稿者:たけどん  投稿日:2010年 8月26日(木)21時55分40秒
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  「しょせん、信じてないんだろ?」と言われれば、「いや、そーでもない」と答える。
だが、あまりに紋切り型の原因説明には、違和感と拒絶感があるだけ。
んー、前にも同じような文書いた気がするけど、
あまり考えが変わっていないということかな。

おいらにもワケの分からない体験は、少ないながらも
あるけど、起承転結がないので、語りようがない。
あっという間に終わるから怪談にすらならない。
たとえば、前に書いたけど、「PCの左のスピーカーから女の笑い声がした」って話、
そんなの、怪談としてありふれてるってか、陳腐な話だし、
実際に体験したって言っても、聞いた方は、「へーえ」でしかないでしょ。
でも、ホントにあったんだわ。その一回こっきりだったけどさ。
だからって、呪われてるだの、女の幽霊だの考えなかった。何もできないし。
「こんなことも、あるんだな~」・・・しかないじゃん?

信じていないわけではないけど、盲信する気もない。
要は、「ふしぎな出来事」が「いかに語られるか」に興味があるのかな。


稲川さんの怪談に、「コウスケ君」という話がある。
主人公(男性)が、子供の頃に、母親の実家で出会った「コウスケ」という名の
男の子の話なのだが、もちろんコウスケは生きている人間ではない。
話の最後に、「コウスケ君」の正体は明らかになるのだが、
まあ、「実家(いなか)」「子供の頃」といえば、「あ、座敷童か~?」と連想するわな。
ま、それが、ただの座敷童ということになっていないのが、
稲川さんの「味付けの妙」、というところなんだろう。

また、吉田秋生(あきみ)の「十三夜荘奇談」に収録された
田舎で出会った少年の話・・・タイトルも忘れてしまったが、基本は同じ話だ。


夏休み、実家の近所の子どもたちと遊ぶ中に、かすりの浴衣を着た少年がいた。
遊びの最中に、母親がスイカを出してくれる。
一つ、足りない・・・。母親にそれを言うと、「人数分出したはずだ」、と。
すると、浴衣の少年は「いいよ。オレ、馴れてるから・・・」

彼はその後、成人し結婚もして、子供も出来た。
夏、田舎に帰ると、子どもたちは近所の子供たちとさっそく仲良くなり、遊び始めた。
妻が子どもたちにスイカを切って出してやっていた。すると、

「お母さん、一つたりないよ!」。妻は困った風で、
「おかしいわねえ。人数分出したはずだけど?」

はっと、気付いたように彼は立ち上がると、台所に入っていく。
彼はスイカを一切れ切ると、皿に載せて戻ってきた。
いぶかしがる妻に彼は笑顔で答える・・・「いいんだよ」。
彼はスイカを載せた皿を、誰もいない縁側に置き、皿を置いた隣に腰掛け、
誰もいない隣に向かって、こう言った。

「よく、来たね」・・・。

すこし引いた絵で、庭の外から、夏の日の縁側に置かれた、皿に載せられた一切れのスイカ。
その隣に座って、隣に向かって「よく、来たね」と微笑みかける彼が描かれている。
彼の微笑みかける隣には、誰も いない。

そんな絵で、このマンガは終わっていた。
(と、思うけど、もう何年も前に読んだマンガだし、細部は全く違うかもしれない)
前にも、これ書いたような気もするけど、いいよね?

さて、彼は一体何を失ってしまったが故に、少年が見えなくなってしまったのか?
それは分からないし、探求しても仕方のないことだ。
もはや子供の頃には戻れないし、戻りたいと望んでいるわけでもない。
ただ、彼は「少年」のことを忘れてはいなかったし、彼が今ここに「いる」ことを知っている。
自分の子どもたちも、やがて「少年」のことを見ることができなくなるのだろう。
彼らはその時でも、「少年」を覚えているだろうか?

そして、その次の世代の子どもたちは、これまでのように、変わることなく
あの「少年」に出会うことができているのだろうか・・・? それは、誰にも分からない。

何かは分からないが、もはや取り戻すことのできない「失ってしまったもの」。
だが、懐かしさは感じても、それを惜しむことも悲しむことも、ない。
失ってしまったものの代わりに、何かを手に入れたのだ。
・・・大人になるということは、そういうことだ。
人間は、すべてを手に入れることなど、許されていないのだから。


・・・と、まあこんなことを考えさせてくれる物語が、好きなわけですお。
そのためには、「あり得えない」だの「バカバカしい」で、感性を殺してしまう
ような考え方は、つまりませんな~と思うわけですし。
でも、あれもこれも「あり得るぜ~」と信じるつもりも、ない。
<いーかげんな妄説は叩きつぶす!>が、おいらなのは、知ってる人は知っている。

個人で楽しむ分には、どーぞ御自由になのだが、
なんかこういうのって、宗教とか商売に繋がりやすいのが、難ですな。
心霊スポット、廃墟めぐりもたいがいにした方が吉。
おいらは行かないが、法律違反もあるし、なにしろそういう特殊な空間では、
影響を受ける人が出る危険性があるからだ。
もし「オレは信じてないし」だの「おもしれーじゃん」だけならやめた方がよい。
もし信じてないから見ない、会わない、というのなら、
乗り物酔いなんて、存在しなくなるはずだって。

人間の精神は、表面に出てるものが全てじゃないし、
表面は威勢がよくても、心中は「爆発しそう」な人間もいるからね。


そういうのが精神的に、いつ、何のきっかけで爆発するかなんて、それこそ
誰にも分からないこと・・・なんだからね。

 (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル (終わり)
 
 
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